ウールリッチの自伝14
ウールリッチの自伝は未完のまま出版されていますが、、編集者は彼の残された文書の中から、ウールリッチが自伝の「ENDING]用に書いたと思われる文章を「補遺」として提供しています。ネヴィンズは伝記(日本語版のタイトルは「コーネル・ウールリッチの生涯」)の中で、その文章を使っています。ウールリッチの死を語る場面です。日本語版の下巻の231ページにある以下の文章がそうです。私とは違う解釈の部分がありますが、門野集氏の訳をそのまま引用します。出版社は早川書房です。
「私は死を欺こうとしてきたのだ。いつの日か、暗闇が襲いかかり、私を消し去ってしまうことはわかっていた。私はた だしばらくのあいだ、それを乗り越えようとしていたのだ。死んでしまったあとも、ほんの少しだけ長く生き続けようとしたのだ。この世を去ったあとも、光のなかにとどまり、あとはほんの少しだけ生者とともにいたかった。」
私はネヴィンズのこの伝記の英語版つまり、原作に目を通していませんので、ここから先は推測になりますが、門野氏が原文をすべて訳したとするなら、ネヴィンズはウールリッチの文章の最後の1行を削除したことになります。実はウールリッチの文章には最後に以下の文章があります。
「I loved them both so.A Fool and his machine. Yes,a fool and his machine.」
この文章の「machine」の意味が分からないのです。この10日ほど、この文章を睨んでいるのですが、私には解釈不能です。ひょっとすると、ネヴィンズも意味不明なので切り捨てたのかも知れません。どなたか教えて下さい。

